文系・理系の選び方

文系と理系は、自分の適性に合わせて選ぶとよいです。受験とは18歳の学生が、その後の人生の選択として行うものです。受験の段階で適性がないと、たとえ受験はクリアできても、進学後に苦労したり困る可能性が出てきます。18歳で人生が決まってしまうかのような選択に驚くかもしれませんが、10歳で進路がほとんど決まってしまう先進国も存在します。そういった国と比べれば、ゆとりがあるほうです。とはいっても世界の平均大学進学年齢は23歳程度ですから、早い段階で進路を決めてしまっているというのはあながち間違った考え方ではありません。

​本記事の筆者は法政大学経済学部出身です。数学受験で入学しました。高校のクラス分けは理系でした。

最近になって思うのは、中学生の時にプログラミングをかじっていたこともあり、高校では理系を選択しましたが、高校卒業間際になって経済を学びたいと思いこの進路を選択しました。しかしながら、ITに詳しいにもかかわらず、情報科学系の学位を持っていないために進路が限られてしまうということもあります。

もちろん、そんな場合は大学に入りなおせば問題ありません。ですから、18歳の時に決める進路は、自分の学びたい学問と能力の適性を加味して進路を選ぶとよいです。​

ただし、日本の場合、専門の学位がなくても転職できることはざらにありますから、何学部を卒業した、ということよりも、早稲田大学を卒業したのか、法政大学を卒業したのか、ということを重点的にみられることが多いです。

詳しくは「日本の大学とアメリカの大学の違い」を参照してみてください。

海外では文系理系という区分は存在しない!?

本来学問というのは、文系・理系という区分ではなく、人文科学・社会科学・自然科学という3つの区分に分かれています。

文系は人文科学・社会科学、理系は自然科学が含まれています。

ただ、この文系・理系という分け方は、とても便利な分け方です。文系は人間の活動を研究の対象とする学問です。理系は、主に自然界を研究の対象とする学問です。

アメリカでは、東京大学のように1,2年生で教養科目を学び、3年生で専門科目を決めるというやり方になっています。東京大学の場合、入学時点で文化一類~理科三類までの区分けがありますが、アメリカではその区分けすらありません。1,2年で学際性を高め、3年生から専門科目を決めて専門性を高めていきます。そして大学を卒業し大学院でさらに高い専門性を身に着けて社会に貢献する人材へと成長していきます。なぜアメリカが世界一の経済大国であるかといえば、こういった合理性の極めて高い教育システムを採用しているためです。